何を動かすにも先ずは崩す必要がある

未分類 0 小林拓弥(合気道家)

安定したものを動かすのは難しいもので、どんなモノも動かすためには最初に重心を崩す必要があります。

例えば歩く際には、最初の一歩を踏み出し、その足に重心を乗せて、後ろ足を浮かせて前に出すという動作を無意識のうちにしています。また、椅子から立ち上がる際は、前かがみになり、足に重心を乗せてから立ち上がります。

椅子に座っている人のおでこを抑えると立ち上がれなくなるのは重心移動が妨げられるためです。立ち上がれない事に不思議な感覚を覚えるのは、重心移動というものをそれだけ無意識にやっているからだと思います。

相手を動かしたり倒したり、自分の体を動かすのも、重心移動が必要になります。重心移動自体は誰もが無意識のうちにやっていることではありますが、重心移動を意識するとさらに高いレベルで身体を操ることができると思います。

合気道の技は一つ一つの動きに崩しが入っており、隙が無いように作られています。全ての動きに意味があります。相手を崩すから動かせるのです。

フットワークも同じで、相手に踏み込む際は自分の体を前に崩し、倒れるように進みます。

宮本武蔵が五輪の書でとび足と浮足は嫌う足と言っていますが、足だけで重心移動のきっかけを作ろうとするととび足や浮足になるのだと思います。そのような動きは遅い上に初動を察知されやすい。

察知されにくく素早い動きをする為には、蹴る動作をせず体全体で移動することが肝要で、そのためには重心移動が必要ということになります。