護身的に考えるフラッシュライトと防犯ブザーの使い方
フラッシュライトの使い方
相手との距離が数メートルかつ敵性が認められた場合、すかさず顔面に向けて照射し視力を奪った隙に逃げます。基本的にはこれだけですが注意点がいくつかあります。
構え方
フラッシュライトを構える際は、持ち方は逆手で自分の顔の横で構えます。
ライトの高さと相手の目線の高さが同じであれば効率よく光を当てることができるうえ、逆光によってこちらの顔を隠す効果もあります。
ドキュメンタリーを見るとアメリカの警察官も逆手で持っていますが、いつでも振り下ろして殴れるようにという意味もあるそうです。日本の一般人はそういうことはやってはいけませんが。
逃げる際は付けっぱなしにしない
夜間の状況であれば、移動中はこちらの位置が分かりづらいようにライトを消します。
移動中に光源が欲しい場合は、「1.一瞬光らせて地形を把握」「2.移動」を繰り返し、一度光らせた位置には留まらないようにします。
暗闇に紛れながら大通りなどの安全な場所まで移動するというのがロープロファイルな逃げ方です。
平時はハイプロファイル
平時であれば常にフラッシュライトで辺りを煌々と照らしつつ「こんばんは」と声掛けをしながら移動します。この場合、積極的に照らして声をかけることで「あなたの存在を認識して顔を覚えたよ」と暗示することに意味があります。
フラッシュライトの選び方
最近は2000ルーメン以上(車のヘッドライトに匹敵)の製品が1万円程度で購入できる時代になりました。モノによってはストロボ機能が搭載されており目くらましに有効です。
フラッシュライトを選ぶポイントと注意する点について挙げます。
自分が良いと思うフラッシュライトの要件は次の通りです。
- 光量が十分にある
- テールスイッチ式
- コンパクト
- 攻撃的ではないデザイン
テールスイッチ式
ライトは基本的には暗闇で使うものであるためスイッチの位置を確認する作業は省きたいところです。
テールスイッチであればライトを逆手に持てば必ず親指でスイッチが押せます。
コンパクト
基本的にフラッシュライトは非常時にしか使わないものです。これは個人的な考え方ですが、いつも使わないものに対してどれだけの重量と容量を割くか考えると、できる限り軽量コンパクトの方がいいと思います。
攻撃的ではないデザイン
フラッシュライトのベゼルの部分がとがっているものは凶器とみなされることがあり、軽犯罪法の「凶器携帯の罪」に問われたり、ベゼルの部分がガラス割りに使えるとしてピッキング対策法の「指定侵入工具の隠匿携帯」に問われるリスクがあります。また、金属製の大型フラッシュライトは警棒などと同じ扱いになる場合もあるので注意が必要です。調べてみると実際にフラッシュライトを携帯したことによって検挙された例や体験談などがいくつも出てきます。面倒ごとを避けるためにもフラッシュライトは小さめでカワイイ見た目のものを選びましょう。
ここまで読むと、フラッシュライトを持ち歩くことさえ危ないのかと思われるかもしれませんが、政府が発行している「武力攻撃やテロなどから身を守るために -避難にあたっての留意点などをまとめました-」に載っている「非常持ち出し品」には「懐中電灯」の項目があるので”武力攻撃やテロなどから身を守るため”や防災目的でのフラッシュライトの所持は「社会通念上」認められるはずでしょう。
防犯ブザーの使い方
人は本当に恐怖を感じた際に思い通りに動けないものです。叫んで助けを呼ぶことすら難しい場合があるでしょう。そういった時に助けてくれるのが防犯ブザーです。
余裕があれば防犯ブザーは鳴らした後に、少し離れた場所に投げて、可能であれば投げた方向と反対に逃げます。相手はあきらめて逃げるか、防犯ブザーを止めることに必死になるかもしれません。何事も確実はありませんが、少しでも確率の高い方へ掛けるべきでしょう。
市販されている多くの防犯ブザーは90~130dbの音が出るように設計されています。この音量はパトカーのサイレン音と同等です。
数千円で入手可能で、法律的にも安全な為、非常に優秀な護身具だと思います。